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GHOST IN MY HEART 10

2010.03.26 Friday 02:19
第3話ですよーーー


年内に更新したいとかほざいてすみませんorz


しつこいですが、この物語はフィクションです。



※必読、読みましたか?



暗い…

暗いよ…


ここから出して…


お父さん、お母さん

助けて…



私は、


私は、


私は、呪われてなんかないのに






02

   一
   人
   か
   く
   れ
   ん
ひとりぼっちの夜










「―――?」



(あ、寝てた)


そう気づいたのは、自分の膝に顔を埋めていたからだ。
眠気など全然なかったのに、何故か寝ていた。
目を開けても真っ暗なので、実際今これが現実なのか夢なのかはわからない。

実はさっきまでのが夢、なんて
(…そんなわけないか)

だとしたらどんなに良かったんだろう。




(あの真っ暗な夢はなんだったんだろう…)


そういえば、幼い頃、蔵に閉じ込められたことがある。
なんでだったっけな…?

ちょうど、今いる倉庫のように少し埃っぽくて、暗くて…





「―――ぅっ」


突然、吐き気がして口元を押さえた。

ダァン!!

扉が叩かれた。

(う、き、来た?)

いよいよ幽霊のお出ましらしい。
どうやら無事にかくれんぼを終わらせてくれそうにない。

(落ち着け〜…あたしは見えない、あたしは見えない)

呪文のように心の中で唱える。
塩水さえあれば存在が薄くなるはず。
慌てることはない。

耳鳴りと頭痛がする。



「…ぅ…ぁ………」

扉の向こうから微かに声が聞こえる。
それがこの世の物ではないくらい、よく分かっている。

チラリと時計を見た。

(52分…)

あと8分。

耳鳴りと頭痛が連動して吐き気が生まれる。
無意識の内に手が震えていた。

(やばい…そろそろ限界だ…)

タイムアップが先か、ギブアップが先か。
もうこちらとて長く耐えれそうにはない。
尚子は鼻で大きな深呼吸をし、ひとつの決意をした。

(もう無理、逃げる)


尚子はギブアップをとった。


そうと決まれば行動は早かった。
扉を手にすると、もう一度大きな深呼吸をする。

(――行くぞ!!相沢尚子!!!)

バシャンと大きな音を立て開く扉。
そこからわき目もふらずに全力で駆け抜ける。
霊と霊の間をぬって。

倉庫の外は思った以上に温度が低かった。
時折手を引っ張られそうになったりするけど、それを力づくで振り切る。

階段を飛び越えるようにして降りれば、もう職員室は目の前。
明かりのついた職員室を見て少しだけ安堵する。

(よっし、ゴール…)

その時、足に何かが絡まった。

「っ!」

尚子は勢いも手伝って、その場に雪崩れ込むようにして転んだ。

(くっそ…あと少しなのに)

足を見ると無数の腕に絡まれている。
その腕の伸びる先は闇だった。
一寸先は闇、とはまさにこのことだろうか。
尚子の元に一気に恐怖が返ってきた。

どうにかして振り払おうともがくが、徐々に腕は伸び、巻きついてくる腕が増えてきた。
身体も重くなり、しだいに身動きがとれなくなってきていた。

(やだ…あたしは、そっちにいかない!)

とうとう腰まで腕が伸びたとき、尚子は思い切って行動した。

口に含んでいた塩水を、腕に向かってぶちまけた。

「放せやこの畜生おおおおお!!!!」

腕が緩まる。
尚子はその瞬間を逃さなかった。

一気に幽霊の大軍からすり抜けると、職員室に滑り込んだ。


「…〜〜〜〜〜〜」

職員室に入ったときも勢いよく転んでしまった。

痛みを堪えていると、頭の上に何かが乗った。
手だ。

「…まぁ、上出来なほうか」

シュリだった。

「ここから出るなよ」

そう残すとシュリは入れ違いに職員室から出ていく。
尚子はその後ろ姿をこっそり見ていた。


「…憎悪に塗れた忌々しい化け物よ。
 お前たちは生きて帰らせん」

(いや、もう生きてないし)

尚子がこっそりツッコむと、シュリの周りに風がたった。
するとシュリの背中に無数の腕が生える。
その腕は次々と幽霊たちを掴み、シュリの大きな口に運んでいった。
無数の腕といってもさきほどまで自分を妨害していたあのひょろひょろの腕じゃなくて、
もっとがっしりとした体格のいい腕だった。
まるで歴史の教科書に載っている千手観音のようだと思った。

幽霊たちの足掻く声がなくなる頃、シュリは戻ってきた。


「お前…すっごく面白かったぞ」

耐えられない、というような感じで急にシュリが噴き出した。

「くっくっく…叫び声が聞こえたってことは、塩水こぼしたのか?
 いや、あの状況を抜け出してきたとなると、あいつらに向かって噴きかけたのか?
 何にせよ、叫んだのは面白かった」

とうとうシュリは声に出して笑うようになった。
急にあたしはしてきたことが恥ずかしくなり、顔が熱くなるのを感じた。

「な、何よ。別に良いじゃん。
 それよりも、あんた水にすっごい塩盛ったでしょ!
 すごいしょっぱかったんだからね!!」

シュリはしばらく腹を抱えて笑い、ようやく収まったかと思うと深呼吸してから返事をした。

「あぁ…あれはただの塩水じゃない」

「なによ、シュリ君お手製“特製塩水〜”とか言うんじゃないでしょうね」

「馬鹿か。あれは海の水だ」

「海…?」

それまで怒っていた尚子の表情が変わる。

「海の水、即ち海水だな。
 死者の魂は海で清められると言われているんだ。
 それが今は塩という風習になっているわけだ」

「へぇ…そうなんだ。知らなかった」

「だから塩水を含んでいれば霊に見つからないというわけではなく、
 正しくは霊が近づかないと言ったほうがいいだろう。
 まぁ、これでもう学校に幽霊が出ることもないな」

気づいたらもう日の出が昇り始めていた。
シュリは何事もなかったかのように帰る支度をしている。
あたしは相変わらず腰が立たずにシュリをボーっと見つめていた。
それに気づいたのか、溜息をしながらこちらに近づいてくる。

「早く帰るぞ」

これは幻覚なのだろうか。
あのシュリが手を差し伸べている。
いや、これまでにも何度かこういう場面があったような気がするが…

「あ、ありがとう」

今は黙って御礼だけ言って、彼の手を借りよう。



外を出ると先ほどまで降っていたのか、雪が少しだけ積っていた。

「あーあ、初日の出が出る瞬間見逃しちゃったね」

「……」

「シカトすんなー…
 あ、シュリ暇なら今から一緒に初詣に行こうよ〜!」

「いい、遠慮しとく」

「ちぇ〜ケチ!」

「お前もさっさと帰って休めば。
 明日は午後から活動予定」

「はぁ!?あんた元旦まで奪う気!?」

「いいから、お前は家にいろ。
 俺が迎えに行ってやる」

「へぇーへぇー、わかりましたよーだ」




こうして、一人かくれんぼは幕を閉じたのだった。




   一
   人
   か
   く
   れ
   ん
ひとりぼっちの夜








追記
今思えば、彼が初詣に行かなかったのは当たり前だと思う。
彼は人間じゃないから。
入れないらしい。

気づかなくてゴメンネ。
尚子


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2016.04.11 Monday 02:19
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コメント

こんにちは惇さん!
怖い〜 やっぱ学校ってめちゃ怖いですよ!
手がいっぱいあるところはぞぞっときました〜
無事でよかったです!尚子ちゃんー!イザという時出てきてくれるシュリはカッコイイですね♪
| おとしん | 2010/03/28 4:30 PM |
手いっぱいって結構マイナーかな?とか思ってたりするんですよw
もっとホラー映画とか見て勉強しなくては…
シュリは助けてるつもりなのか、自己利益のために動いているつもりなのかまだわからないですね
これからは過去のこととかももっと織り交ぜていきたいと思います!

コメントありがとうございました!
| 惇 | 2010/03/31 2:13 AM |

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