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ペルソナ2妄想(7)

2010.01.03 Sunday 20:17
もし自分がペルソナ使いだったらどんなのがいいか考えてました


キンナラとかだったら面白そうですよね^^




「運命とは常に残酷なものではならない…
そう思わんか?フィレモン」

「……」

そう言葉を投げられたフィレモンは黙ってその男を見つめた。


「あいつらは昔こう言った…
『運命なんてものは、後だしの預言に過ぎない』と…
だが、そうして運命を憎むのもまた人なのだ。
おかしな話ではないか?」

「もういい、“這い寄る混沌”よ…その人間の姿がそんなに気に入ったのか?」


ニャルラトホテプは、かつて舞耶たちが対峙にした姿――達哉の姿になっていた。


「そんなことはお前に関係あるまい。
全ての人間は私の玩具にすぎん。
この男が欲した女も、その女が欲したこの男も、
皆私のものなのだ…」

ニャルラトホテプは自身の胸に手をあてた。
そうして次は舞耶の姿に身を変えた。

「フィレモン、貴様は人間の味方ではなく、私の味方でもない。
絶対中立的な位置に立っている」

「…それがどうした。私は彼らの味方ではない。
だが、人々を進化へ導くために、強い心を持つ者を導くことが使命だとしている」

「フン…使命、か」

ニャルラトホテプはフィレモンの脇を通り抜けていく。


「…一つ伝えておこう、我々は人々の心の源だ。
この世界で人の心の進化を見届けていくことが、真に我らが全うすべき使命なのだ。
なのに貴様は、これ以上人間の世界に手を出して、今度は何も目論んでいるというのだ」


「フッフッフッ…実に…くだらないことさ」

ニャルラトホテプの歩みが止まった。


「私は貴様と違って心の進化だけを見届けるつもりはない。
人は後退があってこそ、完璧な進化を遂げるというものだ。
私は人における心の可能性、全てを見てみたい」

「ニャルラトホテプ…お前は…」


「フィレモンよ。
貴様がどれだけその使命とやらを全うしたところで、私を食い止めることは無理だ。
ならばせいぜい指を咥えて見ているがいい。
人が最も腐敗した心を持った時の姿を――」










「ただいま」

深夜に克哉は自宅へと着いた。
普段ならもう両親も寝ているので明かりはついていないはずだが、
居間の電気が点いていることに気づきいてそこへ向かう。
誰かが点けたままにしたのだろうと思い真先にスイッチに手を伸ばそうとしたが、
達哉がいることに気づいて止める。

「達哉…?」

普段なら自室にいるであろう達哉が、ボーっと手を組みながら
椅子に座っている。
気配を感じた達哉は克哉の方を見た。

「…兄さん」

「こんな時間まで何をしているんだ?勉強でもしていたのか?」

達哉は現在大学に通っている。
かつて克哉も通っていた学校だ。
テストのレベルもどれだけ高いものかも分かっている。

「いや、そうじゃないけど…今日、蓮華台で殺人事件があったろ」

克哉は上着を脱いで、ハンガーに通した。
ふと、舞耶にそれを貸していたことに気づいて一瞬手が止まるが、
すぐにフックをかけた。

「…テレビでやっていたのか?」

克哉は舞耶からすべてのことを聞いている。
だがあくまで何も知らないふりをする。
自分が達哉の追っていた舞耶と知り合いだとわかったら、達哉はきっと詮索してくるに違いない。

そうは、させない。


「違う、たまたま現場を通ったんだ」

「! お前、事件に巻き込まれてないだろうな?」

「当り前だろう!巻き込まれていたら、今こうしていないだろ」

それもそうか…と克哉はネクタイを外しにかかる。

「だが、奇妙なことがあったんだ」

(来たか…)

調査や聞き込み、犯人への尋問をすることはあっても
こうしてされる側に回るのは、滅多にないことだ。

(なんか、犯人の気持ちが少しわかる気がする…)

「女の人が、犯人らしき人物を追いかけていったんだ」

「あぁ、ごくわずかだが現場から少し離れたところで目撃情報があった。
逃走中の時だろう、走っている男とそれを追いかける女がいたってね」

「俺も、その人を追いかけた」

「達哉…あれほど事件に遭ったら首を突っ込むなと――」

「黙って聞いていてくれ!」

達哉が机を勢いよく叩いた。
バァン!という音が二人の空間によく響く。

「…少し静かにしなさい。もう遅い時間だ」

克哉は達哉の思ってもない行動に内心驚いたが、サングラスをかけなおした。

(あの冷静な達哉がここまでとはな…)

こんなに熱くなった達哉を見たのは先月の喧嘩以来か…
いや、“向こう側”の達哉がいたあの頃以来かもしれない。

「…その人は、途中、道端に倒れていた。犯人はいなかった。
俺はその人に駆け寄って、目を覚ますように必死に叫んだんだ」

達哉の拳が強く握られる。


「…その人は目が覚めた。その後、俺は止めたんだが、その人は『大丈夫だから』と言って、
俺に怯えているかのようにさっさと走り去ってしまった」

弟ながら拙い文章だな、と克哉は心の中で毒づいた。

「怪我はしていなかったが、意識を取り戻した後も顔はすごく青白かったんだ。
絶対なんかあったに違いない。警察に、そういう被害届は来ていなかったか?」

達哉は椅子から立ち上がると克哉の目の前まで近寄った。

普段なら「なぜすぐに警察を呼ばなかったのか!」と怒るところだが、冷静に装うことにした。

「いや…届いていない。被害に遭ったのは、何れも同じ職場から帰っている途中だった男性4人だ。
それと……っ!」

セブンスの教員が一人遺体で見つかった。

そう言おうとして克哉は慌てて口を閉じた。
これに関しては達哉の神経を刺激してしまうだろう。

つい口を滑らせてしまうとこだった。

「?  それと誰だ?」

「…いや、それは関係ない事件のことだった。それだけだ。女性の被害報告はきていない」

「本当か?」

「あぁ、違いない」




達哉に睨まれること数秒。

獅子に睨まれた子猫のように克哉は固まった。



「………………そうか…わかった」


観念したのか、達哉は克哉の脇を通って、自室に戻るために2階の階段へと向かっていった。

(なんとかやりすごせたな…)

「兄さん」

克哉が一安心するのも束の間、再び達哉が背を向けたまま声をかける。

「なんだ?」
(今度はどうした…?)

「…もし、その人に関する情報が入ったら、俺に教えてくれ」

「それはどうかな…事件に関することは守秘義務があるんでね」

そう言うと達哉はムッとした表情でこちらを振り向いた。


「俺はただ純粋にその人のことを心配してるだけで――」

「あぁ、はいはい。分かってる分かってる。
今のは冗談さ。詳しいことまでは言えんが、無事にしていると分かれば
お前に伝えよう」

克哉が笑って言えば、達哉は拗ねたようにそっぽを向いた。

「…ったく、頼んだぜ」


克哉は達哉が自室の部屋の扉を閉めるまで気を緩めなかった。

こうして長い尋問は幕を閉じた。

ようやく落ち着きを取り戻した克哉は椅子に座った。
そうして鉛のように重い気持ちを溜息として吐き出した。
だが心は全然軽くならない。



(わかっているさ、達哉)

克哉は自嘲気味に笑った。


お前がしているのは純粋な心配じゃない

気になっているんだろう…舞耶のことが

舞耶に会ったとき、お前は何かを感じたはずだ


「これも運命なのか…」


二人が違う世界にいようと、お互いを引き合わせるというのか

しかもそれが奴の手によって結ばれたものなら、余計に憎らしいものに思えた。



遅かれ早かれ、達哉は再び舞耶と巡り会うのだろう


(いいさ…そういう運命であっても)

僕は、今度こそ手を引いたりしないぞ…達哉

舞耶が愛しているのはお前じゃない

“向こう側”の達哉なんだ



これは僕の罪

舞耶が達哉のことを想っていることを知っていて

それでも諦めきれず、彼女を自分のものにしたいと願ってしまった罪


そして、“こちら側”の達哉と舞耶が再び巡り会う運命は、僕への罰だ






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2016.04.11 Monday 20:17
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コメント

こんにちはー!またきました^^
ギャーーーーーー兄さん〜〜〜!!!
舞耶ラブ兄さんはたまらんですねw
タッちゃんかっこいいいいい!
ニャルもお久しぶりです お元気そうで^^
先が楽しみですー! 更新待ってますー!
| おとしん | 2010/01/04 3:35 PM |
克哉は普段大人っぽいわりに恋愛に対しては凄く子供っぽいところが、良いキャラしてるな〜って感じです(^o^)/

ニャルは書いてて楽しいですよ
ニャルの本当の目的をタイトルにしようかと悩み中です…


コメントありがとうございました!
| 惇 | 2010/01/04 9:05 PM |

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