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finale (沖田×千鶴)

2011.08.12 Friday 02:03
千鶴沖田薫編、第3話!これにて完結。
ここまで来るのにだいぶかかりましたね…(´∀`;)
待っていて下さった方がいたら、ありがとうございます。

でも、かなり暗いです(笑)
長く更新してなかった割に、かなり残念な出来栄え…ですかね…ごめんなさい
少なくともハッピーエンドとは言えません
なんたってリンク0の曲ですから


〜ここから惇によるホラーについての長話〜
自分で言うのもなんだけど、ここは飛ばして本編見ることをお勧めします(笑)

皆さんはホラー好きですか?
惇は大好きですよ!
特に日本のホラーは海外と違ってパニック的なものではなく、静かな恐怖、つまり心が固まりそうになる恐怖を演出しているので好きです
幽霊を信じているかと訊かれたらそうだと思いますし怖いとも思いますが、苦手とかではないです。
お化け屋敷も死にそうになるほど怖いとは思いません
何故ならそれが「人によって造られたもの」というのをよく分かってしまっているからです
本当に霊体験したらきっとパニックになるでしょうね
ホラー映画も、霊体験しているのは自分ではなくあくまでその映画の中の主人公たちだと思ってしまうと、怖さはさほど感じないですね。
人によって造られてると考えると怖さなんて半減してしまうんです
ただ、「パラノーマルアクティビティ」は妙に怖かったですね
ホームビデオってとこがやたらリアルだったんで…

リングといったら日本だけでなく海外でもリメイクされた有名なホラー映画ですね
リング0バースデーはリングの過去のお話になります
貞子の出生の秘密が明かされる、貞子自身のお話です
当然ホラーなのですが、貞子の悲しい過去を見て可哀想になりました…

当時は「ラルクの曲がなぜホラー映画?」と思ったものですが、リング0を見たらなるほど納得しました
たしかにあの曲ならホラーの裏に描かれた悲しいストーリーのテーマに合っていると思う

幽霊ってなんだか憎しみや恨みからああいうように人を襲うんだってイメージが多いかもしれないですけど、悲しい過去に縛られてそうなってしまったって思うと切ないですよね…
でも幽霊に同情したらだめですよ


…え、ここまで読んでくれた人いますかね^^;
もしいたらTHANKS!!

ではでは、長くなりましたが本篇をどうぞ!!






それから。
震えた手でそっと千鶴を抱きしめた。
彼女は羅刹化していても灰にはならず、辛うじてその姿を留めていた。

恐らく、夜が明けてここから外へ出れば彼女は消えてしまうだろう。

だから薫はこの森奥深くに建てられた小屋に千鶴の身を置いた。
それが彼のみせた千鶴への精一杯の愛情なのだろう。
その醜い死に様を、他人へと晒さぬように。


頬についた血の塊をそっと親指で撫でた。
千鶴は眠っているんじゃないかと思うほど穏やかな顔をしていた。
そこに苦しみや悲しみの色は一切なかった。

だから呼べばまた目を開けてくれるんじゃないかと思っていた。
昔のように寝ぼけた顔で、僕を見る。
不機嫌顔の僕を見て、君は慌てて起きあがる。

「千鶴…ねぇ、起きて……千鶴っ…!」


もうあの時みたいに怒らないから
君を泣かせたり、怖がらせたりなんてしないから

だから、お願い



千鶴が応えてくれることはなかった。


流れていた涙を止め、千鶴を抱えて外へ出た。
千鶴は想像以上に軽く、少しでも力を込めたらたちまち崩れてしまうのではないかと不安になった。
先ほどの雨は降っていない。
雨上がり特有の湿った風がそっと頬を撫でる。
その風に乗ってやってきた潮の香がした。

だから足は無意識にそちらへと向かっていたのだろう。
たどり着いた先は眼下に海を持った崖だった。
真夜中の海は青いとはとても言えず、深い藍色のようだった。


「ねぇ、千鶴…」


千鶴に何度も呼びかけたが、彼女がそれに応えることはやはりなかった。
それでも言わずにはいられない。

「…千鶴、君は幸せだったかい?」

――僕と一緒にいて


「君は優しいから、嘘でも幸せだって言ってくれるんだろうけど…」

本当は薫と共にいた方が幸せになれたのかもしれない。
そうすれば薫も千鶴もこんな結末を迎えずに済んだのだろう。
僕という邪魔さえ入らなければ。

「でも…ごめんね。僕はそれでも君と一緒にいたいと願ってしまったんだ。例え万人がそれを許さなくても、僕は君を愛してしまう」

病に臥せ、新選組を脱し、誇れるものをすべて捨ててきた。
それでも、君だけは、君だけは他の誰にも譲れない


「ごめんね千鶴…君は壊れかかった僕を救ってくれたのに、僕は君を救えなかった…!」

脳裏に浮かぶのはまだ幸せだった頃の千鶴の姿。
たくさん傷つけてきたのに、千鶴はいつも笑っていてくれた。
先に死ぬのはいつも自分だと思っていたから、生きている間にたくさん千鶴に触れていたかった。
主我的な振舞いの結果がこれだ。

千鶴を守ると口で言っておきながら、結局は守れなかった――。


「ごめん、千鶴…ごめんね、ごめん…」


暗闇に光が差し出す。
朝だ。日の光が海原を伝い、ここまでやってくる。
これが千鶴との別れの合図。
こうして抱いていられるのもあと僅か…





「あぁ、眩しいよ…君はあの光に向かうんだね」


朝日が眩しい

この腕の中で崩れゆく君にさえ、僕はもう何もできない

狂った運命はまもなく終幕を迎える――


「僕には…眩しすぎる、ね…」


ふっと微笑んで、千鶴を見送る。


千鶴は風に乗って海へと旅立っていった。
流れゆく灰は朝日を受けて黄金に輝く砂のようにきらきらと輝いていた。


――僕は君を追って、その眩しい光の中へと進むことはできないだろう
僕は君と違って、こんなにも罪に染まっている
朝日よりも多く、浴びてしまった罪の色

だから、だからもう―――









「さようならだよ、千鶴……」


膝を折りその場に項垂れる。
枯れたと思っていた涙が再び溢れた。



なにもかも狂ってしまった運命は、情に流されることなく幕を降ろした。


…それでも
貫き通した愛は本物だから。

だから、誰も壊すことは許されない。
運命を掌る神であろうとも。








『総司さん』



不意に、潮風に乗って聞きなれた声が聞こえた。
恋しくて恋しくて、何度も聞きたいと願ったその声。

顔を上げ振り向くと、そこには愛する人の姿があった。

「ち、ちづ…る…」

一瞬、そこに彼女の兄がいるのではと思った。
恨んで憎んで死に切れず、ここで千鶴のふりをして殺しにきたのかと。
そちらのほうがまだまともだったのかもしれない。
だって千鶴のいない世界など、本当は生きていたくないから。

「総司さん」

千鶴はこちらを覗きこむように膝に手を付いて微笑んでいる。
苦しい表情も悲しい表情も、一点の穢れもない笑顔。
幸せだった頃の、そのものの姿で。


「ちづっ…ちづる…」

「総司さん…」

「あぁ、千鶴なんだね…」


千鶴は何も言わない。
ただ波が、崖を打つ音だけが響いていた。

千鶴は屈んでいた姿勢を戻す。


「千鶴、千鶴、千鶴………」

「総司さん」

彼女は何も言わない。
それでも、やっぱり微笑んでいた――

俯くと涙が地面に落ちていった。

…だから、沖田は気づかなかった。


その場にただ1人、地に手をついて嘆き悲しむ男の姿があった。


END
物語の終りがいつも幸せだなんて誰が決めたの
薄桜鬼 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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