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2016.04.11 Monday

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無題

2008.09.03 Wednesday 01:30


初めて書くFF7ものです

内容はザックス←クラティなんですが、ほとんど恋愛要素なんてものはないです

あ、当然ホモじゃないですから><

ティファさんがママみたい(笑)


AC後で、基本ねたばれです(特にCC)

ぶっちゃけ私はCCクリアしてないですけど!!


内容がわかりやすいようにゲーム中に出てくる台詞を微妙に変更しています! 







 

クラウドが部屋のソファに座りながら、壁に立てかけてあるバスターソードを眺めていた。

久々に磨いてやって、つい先ほど作業を終えたばかりだった。

「クラウド?いるの?」

ノックに次いで可愛らしい声が聞こえた。

「あぁ、いるよ」

そう答えれば、ドアから入ってきたのはティファだった。

「クラウド、洗濯しておいた服、届けに来たわ」

「あぁ・・・」

クラウドに服を渡そうとティファは歩み寄る。

「あら・・・?」

ティファもクラウドが今まで何をしていたのか気づいたようだ。

「バスターソード・・・珍しいわね、休日に出すなんて」

「あぁ、ちょっとね」

ティファもクラウドの隣に座る。

「なんか珍しくまともに見た気がしたんだ」

「え?」

ティファは一瞬、クラウドの言っていることが分からなかった。

「あいつの面影がさ、見えた気がしたんだ」

「あいつ・・・ザックスのこと?」

クラウドは無言で頷いた。

「思い出してたんだ・・・あの日々のこと」












「しっかりしろ!くそ・・・」

魔晄に浸かって完全に自我を喪失したクラウドを背負い、自らも魔晄中毒になりながらも

必死に逃げようとするザックス。

逃げている間の記憶はほとんどないが、ザックスの最後を目の当たりにした時だけは鮮明に覚え

ている。

「いらっしゃいませー!」

クラウドを残し、ザックスは彼らしくおどけて走っていった。大量の神羅兵の中に。死の中に。

クラウドを守るために。

どんなに手を伸ばしても、決して彼に届くことはなかった。

満身創痍だった身体に更に突きつけられる銃。

意識を手放した寸前に聴こえた銃声が、やたら大きく耳に残った。




目を覚まして見たのは血まみれで虫のような息をしている変わり果てたザックスの姿だった。



クラウドも這い蹲りながらザックスの元へ行った。

彼は震えながらもこう言った。


「俺の生きた証、全部お前にやる」


そうして、クラウドはバスターソードを受け取った。

その時、ザックスはもう亡骸になっていた・・・・・・








「――その時、俺は何が起きていたのか全くわからなかったんだ。情けないことに。ザックスは命

がけで俺を守ってくれていたのに・・・」

クラウドは顔を隠すように俯いたが、その頬から雫が垂れたのをティファは見逃さなかった。

「クラウド・・・」

ティファがクラウドに手を伸ばそうとした時だった。

クラウドはたまらずティファの腰に抱きつき、彼女の膝に顔を埋めた。

「あの時俺が・・・俺さえしっかりしていれば・・・魔晄になんか負けなければ・・・ソルジャーに

さえなれていれば、ザックスは死ななかったんだ・・・!」

幼馴染のティファでさえ、クラウドのこんな姿は見たことなかった。

震える声、すがりつく腕、涙に濡れる顔。

「なんで俺じゃなくてザックスなんだ・・・なんでザックスが死ななきゃならなかったん

だ・・・!」



なぜあんなに綺麗な笑顔で、死にいけるんだ



『大丈夫!お前ならソルジャーになれるって!俺でも簡単になれたんだし!』

『ともだち、だろ?』

『クラウド、逃げろ!!』




ザックスの声が聴こえたような気がした。



「・・・大丈夫よ、クラウド」

ティファが優しくクラウドの頭を撫でた。

「ザックスは後悔してないわ。だって、クラウドに預けたんですもの。ザックスの『証』を。あ

なたがそれを証明したんだから。ザックスも――あなたもよく頑張ったわ、クラウド」

そうしてティファは暫くクラウドの頭を撫で続けた。

それでもクラウドは泣き止まなかった。

だがティファにはわかっていた。


今のクラウドは子供のようなもので、ただ感情のコントロールが効かないだけだということ

を。



(大丈夫・・・ザックスはあなたを許している。だから、早く気づいて。あなたが幸せに生き

ることが、ザックスにとっての幸せでもあるのだから・・・)


ティファは祈るように目を瞑っていた。



End




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